人はよく、自分の気持ちを表現しないのに、周りにそれを理解してもらいたいと考えてしまいます。察するという文化がある日本においては、特にそうではないでしょうか。人がなぜそのように考えるのかというと、自分の気持ちに正直になることが簡単ではないからです。私たちは真実を話すことを避け、自分の感情や意思を表現することをしません。勝手に相手が気持ちを察してくれることを期待し、そうでない場合には怒りを覚えることもあります。
コミュニケーションの取り方に問題があると、人間関係の構築にも大きく影響します。
例えば・・・
○考えをハッキリと言わないのに相手に理解を求める。
○言うことができていない問題を溜め込み、さらに言うことができなくなる。
○問題があることを見てみぬふりをする。
このようなことが重なると、どんどん一人で悩みを抱え込んでいくことになります。最初から冷静に話せばいいことでも、溜め込んでイライラしてくると、感情的になってしまうこともあるでしょう。
こういった問題を解決するために、どのように行動をすれば変えることができるかを考えましょう。一番大切なのは「正直」になることです。正直になれば、状況を悪化させず自分の感情をコントロールすることができるようになり、その結果、コミュニケーションが円滑になり、人間関係もよくなります。
今回は、人生を正直に生きるために実践すべきことについて話していきます。
1. 自分に正直になりましょう。
他人に対して正直になる前に、まず、自分自身に正直になれているのかを考えてみましょう。これが難しいのであれば、正直になるための練習をするべきです。自分のことを最も知っているのは自分なので、そこで嘘をついてはいけません。まずは、一歩下がって自分を見つめ直してみて、自分の感情や考えの意図を確認しましょう。
・あなたは何を考えているのですか?
・会話の中で何を求めているのですか?
・他の人に知って欲しいことは何ですか?
このような質問を自問自答することで、あなた自身がなぜそれを感じるのかを理解することができます。日々生活の中で起こる様々なことを整理するためにも、これらを自問することは重要です。まずは自分を知ることで、自分に正直になることに気づき、何を言わなければならないか、また、何に注意すべきか知ることから始めましょう。
2. なぜ嘘をつきたくなるのかを理解しましょう。
私たちが他人に嘘をつくときは、相手を裏切ったり、傷つけたりするためでないことが多いです。それは、問題や議論を回避するための適した方法だと考えるからです。しかし、これをしてしまうと、さらに別の嘘をつかないといけなくなる可能性があることを理解しましょう。軽くついた嘘が、段々と大きな嘘に代わっていきます。真実を隠したり、省略したりすることでも、そういった状況におちいる可能性が十分にあります。
あなたはまず、なぜそもそも嘘をついているのかを理解する必要があります。そして、本当にその嘘が必要であるのか、嘘を事実として考えることが正しいのかどうかを評価してください。自分がついた嘘で誰かが幸せになるという仮定は必要ありません。一度相手の立場になって考えてみてください。誰かに嘘をつかれて信頼を裏切られるのと、真実を言われて傷つけられることのどちらがいいですか?
3. 自分らしさを大切にしましょう。
これまでの話から、自分の意思と、嘘の裏にある真実について考えてきました。次に必要なのは、本当の自分を認めることです。人を喜ばせるために身につけた嘘をつく習慣は、ほとんどの場合、あなたの本当の個性を殺してしまっています。嘘がなじむように人との付き合い方を調節してしまうので、結局、演技を続けなければならない状態に陥ってしまうのです。
もし、自分が知らないうちにそのようになっていることに気がついたら、
これが本当に自分のなりたい姿なの?
と自問自答してみましょう。もちろん、新しく身につけた人格を続けることはできますが、自分らしくある状態と言えるのでしょうか?自分自身に正直でない時は、正直になれないものです。欠点を含めて自分を受け入れている人はとても美しいと思いませんか?
4. 自分の過ちを認めましょう。
子供が自分がした失敗に対し、嘘をついてるのを見たことがありますか?私たちは、子供の頃から、ミスを隠したがるクセを持っています。そして、多くの人がそのクセを持ったまま大人になります。その理由は、ミスをしたら罰を受ける必要があるなど、いろんな要因があると思います。しかし、嘘を隠すことが許されない状況が必ず訪れることを忘れてはいけません。だからこそ、自分を認め、自分のミスを隠すのではなく、どのようにミスを補うのかを考えるようにしましょう。
深く根付いた行動は、簡単には変えることができません。しかし、変えようと行動しなければ、ずっと今のままです。自分を見つめ直し、何が必要かを考え、二度と間違わないと誓いましょう。
5. 伝え方を考えましょう。
真実を伝えたとしても、間違った言い方をしたがために、相手を傷つけてしまうことは多々あります。自分が選んだ言葉に、愛があるのかを考えてみてください。だからこそ、危険な真実を相手に伝える時は、何度も伝え方を考えてみてください。
相手を責める言い方ではなく、思いやりを持って接しましょう。そして、親切に接するだけでなく、相手の反応を受け入れる準備もしておきましょう。そうすれば、きっと結果がついてくるはずです。
正直にコミュニケーションをとるためには、真実は人を傷つけると言う考えを無くさなければいけません。そうすることで、正直に行動できるようになり、大切な人に言わなければならないことを言うことができるようになり、自信を持って真実を話すことができるようになります。今からあなたも行動に移してみてくださいね。